家庭で簡単に作れる万能オイル「よもぎオイル」の効能と作り方

よもぎオイル

よもぎオイルの効能

擦り傷・切り傷・やけど・ひび割れや乾燥肌・虫刺され等、困ったときに役に立つよもぎオイル。

よもぎオイルはケガをした際に患部に塗るだけでなく、マッサージオイルとしても使える万能オイルです。

世の中には様々な便利アイテムがあり、わざわざよもぎオイルなんて手作りしなくても困ることはないかもしれません。しかし、私と同じように

 

何が入っているかわからないものはあまり使いたくない

小さな子どもでも安心して使えるものを手作りしたい

と、考える方もいらっしゃるかと思います。

我が家では常に1瓶はよもぎオイルを常備していたのですが、先日最後の一滴を使い切ってしまったので新たに作り直しました。

同じくよもぎオイルを手作りしてみたいという方のために、ご家庭でも簡単にできるよもぎオイルの作り方をシェアします。

よもぎオイルを作る目的

これまで我が家でよもぎオイルを使うのは、大抵の場合は誰かがケガをしたときに患部に塗るという使い方が主でした。

今回作るよもぎオイルの主な使用目的は、私の頭皮の肌荒れを治すことでした。私は何年も前から頭皮がアトピーのように肌荒れしており、薬を塗ってみたり食べ物や飲み水をに気を付けてみたりと試行錯誤しているのですが、未だに効果的な改善策を見つけられていません。

そこで今回は、乾燥してかゆみを伴う肌荒れに効果的なよもぎオイルを作りたいと思い、様々な種類のオイルの中でどのオイルが一番効果的であるかを調べてみました。

オイルには、使う人の肌体質によって最適なものがそれぞれあるようです。調べた結果、乾燥して肌がカサカサになってしまっている私の頭皮にはオリーブオイルが適しているだろうと判断しました。

えっ!どうして太白胡麻油じゃなくてオリーブオイルで作ろうとしてるの??って方はこちらの記事をご覧ください。

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原料となるオイルを購入

購入したオリーブオイルはこちら。

オイルを選ぶときは次の2点に注意ました。

  1. できれば栽培中に農薬を使用していない。
  2. オイルの抽出方法がコールドプレスである。

このオリーブオイルはオーガニックのオイルで、かつ抽出方法もコールドプレスであったため、上記2点の条件を満たしておりました。

1.は明らかに体に良さそうですが、2.についてはコールドプレスって何ぞや?って方もいるかもしれません。

一般的にオイルを搾る方法には、圧搾して絞る方法や、高温にして科学薬品を使ってオイルを抽出する方法があります。

コールドプレスとは昔ながらの油の搾り方で、熱や化学薬品を加えずにオイルを圧搾する方法のことです。この方法は手間や労力がかかるため大量生産には向いておらず、販売価格も高めに設定されていることが多いです。

スーパー等に並んでいる安価で大量生産されているオイルは石油や薬品を使って抽出されたものが多く、今回のように繊細な使い方をする場合は丁寧にコールドプレスされたオイルが適しています。

ちなみにこのオリーブオイルのパッケージには「コールドプレス」という表記はありませんでしたが、ラベルに記載されているお客様相談センターに電話して確認したところ、コールドプレスであるという回答を得られました。

よもぎオイルの作り方

さて、よもぎオイルの作り方ですが、手順は様々な書籍やブログで紹介されているように、よもぎをオイルに浸けて温めながらエキスを抽出するだけといった簡単なものです。

一応全行程の手順を書いておきます。

  1. よもぎを採取する
  2. よもぎを洗う
  3. よもぎを乾燥させる
  4. よもぎの成分を抽出する
  5. よもぎを搾る

以上です。さほど難しい作業ではないため、都会のマンション暮らしの方でも簡単によもぎオイルを作ることができます。

ヨモギを採取

まずは原料となるヨモギを採取します。

ヨモギは漢字で書くと「四方木」。四方八方どこにでも生えているということから、この名が付けられたという説があります。

簡単に入手できるわりにその有用性は高く、よもぎオイルの原料となる以外にも、乾燥させたものは、お灸の艾(もぐさ)やお茶などどしても利用されます。

そんな便利なヨモギですが、生命力が強すぎて、田舎で暮らしていると畑や石垣など、至る所からどんどん顔を出してきます。うちの周りでも、庭の畑や道端などのいたるところに生えているため、通常はやっかいもの扱いをされています。

なのでヨモギを見つけること自体は簡単なのですが、採取場所には気を付けたいポイントがあります。

採取する際に気を付けたいこと

採取する際に気を付けたいポイントとは何なのか。

それは採取場所です。

ヨモギはエネルギーたっぷりの雑草です。よもぎオイルやよもぎ餅などに有効活用する場合はありがたい植物となりますが、畑作をする人にとってはかなりのやっかいものです。

田舎で自然に囲まれている地域で自生しているヨモギを見つけたからと言って、必ずしも安全であるとは言い切れません。

なぜなら、畑作や建物の管理を省力化するために除草剤を散布されている可能性があるからです。

せっかく身体や健康のためにヨモギの成分を抽出するのであれば、そのヨモギが除草剤等の毒物や薬品を吸い取っていない方が良いに決まっています。

住み慣れた土地の周囲であれば薬の散布をしているかどうかはわかるかもしれませんが、知らない土地で採取する場合には注意が必要です。

必要なヨモギの分量

ヨモギをどの程度採取すれば良いかということについてですが、これは特に決まった量はありません。

よもぎオイルを作る時に使う鍋の大きさや、用意できたオイルに合わせて濃いめが良ければたくさん、薄めでも良ければ少し積んでくればOKです。

できればわっさわっさ生えている、見るからに生命エネルギーに満ち溢れているような元気なヨモギを選びましょう。

この写真はうちの周りの石垣に生えているヨモギたち。夏の暑さで少し弱っているようですが、まだまだ元気です。

そしてこちらはうちの畑。

今は作物を植えていないので雑草が我が物顔で生い茂っています。

ヨモギを洗う

次に摘んできたヨモギを軽く洗って埃や枯れている部分を落とします。

あ、そうそう!洗う前に茎から葉を1枚1枚ちぎります。

茎からはエキスがあまり出ないそうなので、茎と葉を分けて葉の部分だけを使うのです。

そういえばハッカも葉の部分はお茶やオイルの抽出に利用するけど茎の部分には毒素があると聞いたことがあります。真偽のほどはわかりませんが。

ヨモギを乾燥させる

洗い終えたらザルに乗せて天日で10分ほど乾燥させます。

あまり長時間干しすぎると葉っぱが干からびてしまうので、適度に乾燥させて水分を飛ばしましょう。

私たちは太陽の光を浴びて元気が出るような気がするので天日干ししていますが、陰干しの方が良いという方もいるようです。お好みでどちらでもどうぞ。

ちなみに、お茶や染物の原料として利用する場合は天日でカラカラに干したものを利用することが多いようです。

ヨモギの成分を抽出する

ここまでの下ごしらえが終わったら次はいよいよ、ヨモギのエキスを抽出します。

この後、事前に用意しておいたオリーブオイルにヨモギを浸して熱する予定だったのですが、急遽オリーブオイルではなくいつもの太白胡麻油を使うことに予定変更しました。

理由はいくつかありますが、一番の理由はオリーブオイルが美味しかったから

普段使いのもう少し安価なオリーブオイルと比較して香りも良く、味にクセもなく色んな料理との相性が良さそう、ドレッシングなどにも利用しやすそうだし、頭に塗りたければよもぎオイルにしなくてそのまま塗ればよいんじゃないか。それに私の頭皮のためだけじゃなくて身近な人がケガをした時に誰でも気軽に使えるように万人向けの太白胡麻油で作った方が良いんじゃないか等々、理由を付けて結局いつもよもぎオイルを作る時に使っているこちらの「太白ごま油」を購入してきました。

よく行くドラッグストアやスーパーには450g~600gのタイプしか売っていなかったけれど、ネットだと1L以上の割安な大容量タイプもあるようです。

ヨモギ全体がオイルに浸かるよう、少しずつヨモギとオイルを交互に土鍋に入れていきます。

土鍋が無ければ普通の金属鍋でも構いませんが、出来るだけ厚手の鍋の方が温度の加減をしやすいのでお勧めです。

あまり高温になりすぎるとオイルの抽出どころではなく、ヨモギの素揚げになってしまいます。そうなると焦げ臭い天ぷらのような香りになってしまうのでそれは避けたいところ。

オイルを全て注ぎ終えたら土鍋をかまどにセットします。ご家庭にかまどが無い方はもちろんガスコンロでもOKです。

火加減はガスコンロの場合はとろ火~弱火くらい。熱くしすぎないよう注意しましょう。

火にかけた直後のヨモギはこんな感じでまだ元気です。色も濃い緑色をしています。

最初は蓋をして弱火でヨモギの浸かっているオイルを温めていきます。

段々とオイルが温まり、くつくつと気泡が出始めたら蓋を取って木べらでかき混ぜます。

油で揚がってしまわないように、丁寧にゆっくりとひたすら混ぜ続けます。混ぜ続けること30分~1時間!

緑色をしていたヨモギたちから色素が抜けて淡い黄緑色に変化します。逆に無色透明だった太白胡麻油は濃い緑色になっています。

ヨモギを搾る

以上でエキスの抽出は完了です。長時間煮詰めれば煮詰めるほど良いかと言ったらそうではありません。

せっかく低温圧搾された太白胡麻油なのに、長時間熱を加えられたり酸化することによって成分が変性してしまう可能性があるので、オイルの見た目や抽出時間などを判断材料にしてストップしましょう。

鍋を火からおろしたら熱いうちにヨモギを搾ります。なぜ熱いうちに絞る必要があるのかというと、オイルが冷めてしまうと冷める際にせっかく抽出したエキスがヨモギに戻ってしまうからです。

とても熱いですが、さらしやガーゼを利用して手早く絞りましょう。

予めガーゼを縫い付けて、袋状にしておくと絞る時に便利ですよ。

よもぎオイル完成

完成したオイルは瓶に移して保管します。

100均などの小瓶に小分けして友人にプレゼントしても喜ばれますし、自家用でしたら今回使った太白胡麻油の入っていた瓶に移して保管すれば、ゴミも出なくて便利です。

 

そして、エキスを全て抽出し、搾り終えたヨモギの殻がこちら。

人によってはこれを使ってふりかけを作って食べる人もいるようです。

私たちはこの日はたまたま燻製を作っていたので、窯に投げ込んで煙の元になってもらいました。

ヨモギの採取からよもぎオイルの完成までにはそれなりに時間がかかりますが、一度作ってしまえば数カ月~1年以上は使い切らずに利用することができます。

こういう作業をするといつも思うのですが、1人でやるとただの作業になって途中で嫌気がさしてしまうこともあるので、お友達やご家族と一緒にワイワイ作るのがお勧めです!

コメント

  1. 岡部 洋子 より:

    はじめまして 私も頭皮の肌荒れに難儀しています。今年のヨモギ収穫が楽しみです。

    • Kuro より:

      コメントありがとうございます。
      大量のヨモギを煮出して抽出するヨモギエキスというものもあるようです。
      春が待ち遠しいですね。

  2. 海野保子 より:

    山口愛さんのFacebookから、ヨモギオイルの作り方を教えてもらいました!
    素敵な生活をされているのですネ・・・神奈川県在住ですが、いつか加世田津貫を訪れたく思いました!

    • Kuro より:

      コメントありがとうございます!
      簡単に作れるので是非作ってみてください。
      そしていつか遊びにもきてくださいねー

  3. トッポジージョ より:

    はじめまして。長女がアトピーで、年頃になり綺麗にしてあげたい思いです。よもぎ餅は手作りします大好き💕今回ヨモギオイルにチャレンジします。また、色々教えて下さい。頑張ってね👍

    • Kuro より:

      はじめまして。よもぎ餅美味しいですよね、私も大好きです。
      アトピーや肌荒れは身体の内側から綺麗にしていかないといけないのかもしれませんね。
      とは言えヨモギオイルもおすすめなので是非ー!

  4. 中野恭子 より:

    有難う😆💕✨ございます。ヨモギオイル作って仲良し達にあげましたがひとつ、教えてほしいのですが絞りきって瓶に入れてたら上澄みは綺麗なクリーンで嬉しくなるようないろですが、一番下は薄茶色がかりその上はもう少し薄くと、全体で三層になってます。使用するときは全体を混ぜるのですか?それとも上の綺麗なグリーンのみなのでしょうか?宜しくお願いいたします。迷惑メールが多いためフィルターにかかれば私には届かないかもしれませんので今、拝見してるような全般向けのご報告にでものせてください。

    • Kuro より:

      実際に作ってみてくださったんですね!嬉しいです。

      私もよもぎオイルの専門家というわけではなく、ただの愛好家に過ぎません。
      なので、以下は頂いたコメントに対する個人的な感想です。

      我が家のよもぎオイルも大きく2層に分かれており、上は薄緑、底は深緑色をしています。
      我が家では特に混ぜたりはせずにそのまま使用しています。
      底に溜まった深緑色の部分はオイルに溶けきれなかったよもぎ成分が色濃く残っているだけなので問題ありません。(むしろよもぎのエキスがたっぷりで身体に良いのかも)

      3層に分かれて茶色っぽくなっているのは、抽出時の温度が高すぎて焦げてしまったのではないかと思われます。
      全体的に天ぷらのような香ばしい香りがするのではないでしょうか。

      もし私がオイルを焦がして茶色くなってしまったらどうするか考えてみました。
      1.綺麗な緑色の部分とそれ以外の部分で分けて保存容器に移し替えてみる。
      2.綺麗な緑色のオイルの匂いを嗅いでみる。
       →焦げ臭くない:緑色のオイルは上手くできたよもぎオイルとして頭や顔に近い部分でも使用し、茶色のオイルは何かしら別の利用方法を考える。
       →焦げ臭い:茶色のオイルと混ぜて匂いが気にならない足等、身体の末端部分に塗ったり料理、何かしらの艶出しなどに利用する。
       
      まぁでも特に気にならないのであれば茶色の部分も使用して良いのではないかと思います。

  5. 竹田由美子 より:

    ヨモギオイル作りたくなりました。ここを発見して良かったです❣️

  6. 楠本ハルコ より:

    こんにちはいきなりのご質問失礼します。

    よもぎオイルを作ろうと思います。ごま油ではなく、ゴールドホホバオイルがあるんですが使えないですかね?

    わかればでいいので、教えて下さい。

    • Kuro より:

      こんにちは。
      大ざっぱな指針ですが、私の場合は「抗酸化作用」が強いかどうかで選んでいます。
      ゴールドホホバオイルであれば美容目的でも使われていますし、良いものができそうな気がします。